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【連載】プレバイオティクス(食物繊維・オリゴ糖・レジスタントスターチなど)を含む主な食品

執筆者の写真: KanakoKanako

プレバイオティクスは「腸内細菌のエサになるもの」です。

難消化性物質と言われるプレバイオティクスは、人間の消化酵素では分解することができず、

小腸で吸収されることなく大腸まで届くので、大腸に棲む腸内細菌のエサとなります。



ちなみに、腸内に棲む細菌は酸素に弱いものが多く、

酸素があまり存在しない大腸に腸内細菌のほとんどが棲んでいます。


腸内細菌のエサとなるものは

・水溶性食物繊維

・オリゴ糖

・レジスタントスターチ

・ポリフェノール

など、人間の消化酵素では分解できない難消化性物質と言われるものです。


★ 腸内細菌のエサとなる水溶性食物繊維を多く含む食品で主要なものをご紹介します。


1,果物・・・主にペクチン、ソルビトールという水溶性食物繊維

りんご、キウイ、みかん、アボカド、ブルーベリー、梨など


2,野菜・・・ペクチン、ガラクタン、ムチン、フルクタン、イヌリンなどの水溶性食物繊維

にんじん、大根、オクラ、さつまいも、もろへいや、長芋など


3,豆類・・・主にガラクタンやアラビノガラクタンという水溶性食物繊維

大豆(納豆、豆腐)、れんず豆、ひよこ豆、金時豆など


4,穀物・種子・・・主にβグルガンという水溶性食物繊維

オートミール、押し麦、チアシード、ライ麦など


5,海藻・・・主にフコイダンやアルギン酸という水溶性食物繊維

昆布、わかめ、ひじき、もずくなど


6,きのこ類・・・主にβグルガン、キトサン、マンナンという水溶性食物繊維

しいたけ、まいたけ、えのき、しめじなど


★ 次に主にビフィズス菌のエサとなるオリゴ糖を含む主な食品をご紹介します。

オリゴ糖は、果物、野菜、豆類、乳製品など幅広い食品に含まれています。


1,玉ねぎ・・・フラクトオリゴ糖

2,にんにく・・・フラクトオリゴ糖、イヌリンというオリゴ糖

3,バナナ・・・フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖

4,大豆・・・ラフィノース、スタキオースというオリゴ糖

5,ごぼう・・・フラクトオリゴ糖、イヌリン

6,アスパラガス・・・フラクトオリゴ糖

7,はちみつ・・・フラクトオリゴ糖、マルトオリゴ糖

8,きゃべつ・・・ラフィノース

9,乳製品・・・ガラクトオリゴ糖

10, 甜菜・・・ラフィノース


レジスタントスターチは、通常の消化過程で分解されにくく、食物繊維のように働くでんぷんで、腸内細菌のエサとなります。

レジスタントスターチを含む食品は以下のようなものがあります。

1,未熟なバナナ

2,冷ましたご飯

3,加熱後冷却したじゃがいも

4,冷たいパスタ(冷蔵庫で冷やした物)

5,全粒穀物

6,豆類


冷たいパスタやご飯など、特に寒い冬には食べたくありませんよね!

でもご安心ください。

再加熱して温めても、一度形成されたレジスタントスターチは残るので、腸内細菌のエサとなり、生活習慣病のリスク低下も期待できます。


ただし、レジスタントスターチを摂り過ぎると、腸内でガスが発生しやすくなるため、

初めは少量から取り入れるのがおすすめです。


★ 体のサビを落としてくれる抗酸化物質として耳馴染みのあるポリフェノールも腸内細菌のエサになります。

ポリフェノールだけで数千種類以上ある植物由来の抗酸化物質ですが、腸内細菌のエサとなるポリフェノールをご紹介します。


1,アントシアニン・・・ブルーベリー、ブラックベリー、ナスの皮、紫キャベツなど

2,カテキン・・・緑茶、紅茶、抹茶など

3,フラバノール・・・カカオ(ダークチョコレート)、りんご、ぶどう

4,クロロゲン酸・・・コーヒー、さつまいも、じゃがいも、りんご

5,レスベラトロール・・・赤ワイン、ぶどう(皮や種)、ブルーベリー、ピーナッツ

6,タンニン・・・柿(渋柿)、緑茶、紅茶、ワイン

7,エラグ酸・・・ザクロ、ラズベリー、イチゴ、くるみ


一言で食物繊維やオリゴ糖といっても、いろいろな種類があり、食材によって含まれる種類が異なることがお分かりいただけたと思います。


次回は最近の研究で明らかになってきた「短鎖脂肪酸」とくに「酪酸」の働きをお話いたします。


注)食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分類できます。

不溶性食物繊維は、水分を吸収して腸の内容物のかさを増やし、腸を刺激して排便を促進したり

腸内の老廃物や発がん性物質、余分なコレステロールなどを吸着して体外にスムーズに排出するデトックス効果があります。

不溶性食物繊維も腸内環境を整えるので腸活に必要な要素ですが、今回は腸内細菌のエサになるものという視点でのご紹介でした。


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